数学をなぜ学ぶか

今でもはっきり覚えている話がある。
高校のとき、野球部でもお世話になった数学の先生と
社会科の先生の話だ。
この2人は期せずして、なぜ数学は学ぶ必要があるか
ということを、入学間もない私たちに話してくれた。
数学の先生は当時26歳ぐらいだったと思うけど、
数学は論理的思考を身につけるために勉強するのだといった。
たとえば、渋滞が起こったとき、原因から論理的な思考に
よって解決策を導き出していけるというのだ。
だから、数学はこれからの人生に役に立つというのだ。
定年間際だった社会科の先生はもっと情緒的だ。
数学はなんとかして難しい問題を解く根性というか忍耐力というか、
根気のようなものを養うために勉強するものだといった。
社会に出たら、学校の勉強より難しい問題がたくさん出てくる、
数学の難しい問題をあの手この手で考えて解くことで、
そういう問題に対する姿勢が養われるのだというのである。
教育者ってこういうことを言わないといけないですよね。
いい学校に入るだけが勉強じゃないんだよ、
勉強するとこういういいことがあるんだよと言ってきかせる。
それは教師だけじゃなく、親もそうなんだと思う。