勉強することの意味①

小1の次女が学校の授業に出にくいと言い出してから、
1か月が経った。
次女に、学校や勉強することの意味を説明してみた。


学校では簡単な内容からはじめて、だんだん難しい内容になる。
そして、前の段階のことがわかっているものとして次の段階に進む。
なので、1年生の内容がわかっているものとして
2年生の内容を学ぶ。
1、2年生の内容がわかっているものとして、
3年生の内容を学ぶ。
1,2,3年生の内容がわかっているものとして、
4年生の内容を学ぶ。
そして、小学校の内容がわかっているものとして中学校で学ぶ。
小、中学校の内容がわかっているものとして高校で学ぶ。
学校で学ぶ内容というのは、そのようにして決まっている。
だから、学校に行かないでいる間も、学校の勉強にしっかり
ついていく必要がある。
そうでないと、急に授業に出てもやっていることがわからなくなり、
さらに学校が嫌になってしまう。
小学生が学ぶ内容も1年間のうちで、基本的にこの構造になっている。
年度はじめは簡単なことからはじめて、だんだん難しくしていく。
すると、最初は難しいと思っていたことも簡単になっていく。
そのためには同じような問題を難問も解くことだ。
いくつも問題を解いていれば、解くスピードが速くなる。
一問に10秒かかっていた問題が、3秒で解けるようになり、
最終的には1秒で解けるようになる。
解く時間が短くなったことを、「簡単」という。
最初はすべてのことが難しい。
自転車に乗るのも、跳び箱を飛ぶのも、ギターを弾くのもそうだ。
でも、同じことを何度も反復することで、
「難しい」を「簡単」にしていくことができる。
「難しい」ことは、ずっと難しいままではない。
難しいことを簡単なものにしていくのが勉強であり、練習だ。
勉強が「わからない」から難しいと感じる。
「わかる」ことができれば、簡単になる。
わかるようになるには、わかるところまで戻ること。
さっき言ったように、かつて習ったことを土台にして次の課題が
用意されているから、わからなくなったところまで引き返して、
もう一度、学べばいいのだ。
この「引き返す」タイミングは早ければ早いほどいい。
わからなくなったのをそのままにしないこと。
わからなくなったところまで勇気をもって戻ることだ。
そうして勉強していけば、最初は難しいと思っていたことが簡単になる。
4段の跳び箱を飛べたら、3段は簡単だと思うだろう。
でも、最初に3段を飛ぶときは難しいと思うもの。
160キロのボールを打つバッターも、空中で何回転もする体操選手も、
最初は50キロのボールを打ち、でんぐり返しから始めたはずなのだ。
あるとき、カーレースをレポートしていたリポーターが
「時速300キロで走って怖くないのですか?」
と質問したら、レーサーがこう答えていた。
「そりゃ子どものころに60キロから始めたからね。
野球だっていきなり150キロを投げるピッチャーと対戦したら怖いよ」
最初は簡単なことからはじめれば、難しいことが簡単になる。
自分でも経験しているはずなのに、大人になったからこのことを忘れてしまう。
「難しい」「できない」と思ったら、このことを思い出してみるべきだ。
結局、世の中の達人と言われる人はみんな、難しいことを簡単にしていく
根気、やる気があったということなのだ。