『仏像に恋して』

最近、仏像が大変人気なんだそうな。
昔は中高年のマニアックな趣味だった仏像鑑賞が、
いまや女子(元気のいい女性のことをいうらしい)もたしなむ
ものになったらしい。
で、そんな女子(漫画家)が描いたのがこの本。
といっても全編漫画で、彼女がどういう経緯で仏像にハマったのか、
これまでどんな仏像を見てきたのかをエッセイ風にまとめている。
この本では宗教的なことはいっさい抜きにして、
美術・芸術としての仏像鑑賞のしかたについて述べている。
日本人ならどこかで見たなと思える仏像が絵で表現されている。
これを読んだら仏像に興味を持つとは思うが、
そもそも興味を持っている人しかこの本を手に取らないだろう。
仏像を見てみたいけど、「どっから入っていいかわかんない」
という人にはうってつけの本だと思う。
私自身、美術・芸術としての仏像は、「うわ、なんだかすげえ」
ぐらいにしか感想をもてないと思うが、それがつくられた
宗教的、時代的背景には興味がある。
だから仏像より先に仏教を勉強すると思う。
私は勝手に、「今年は仏教が来る!」と思っている。
こういうのをきっかけに仏教本を企画してみたいと思っている。