「セントアンナの奇跡」

まったく期待せずに見た映画だが、以外にも徐々に引き込まれていく
ような、地味ながらも良作の部類に入る作品だった。
舞台は第二次大戦。
イタリアに進撃したアメリカ部隊。
ある村で少年を助けたために、黒人部隊が前線で孤立する。
イタリアのセントアンナという小さな村で救援を待つ黒人部隊。
周囲にはドイツ軍が迫る。
黒人部隊はこの村に潜伏する。皮肉にもイタリアでは黒人差別がなく、
自由な雰囲気を謳歌し始める。そこについにドイツ軍がやってきて・・・。


戦争の悲しい事実を元にしたお話である。
気のせいか、最近は黒人を主体にした映画が多い。
戦争に借り出されるのは昔も今も多くは下層市民たちで、
食うために軍隊に入る。
これは日本でも同じらしく、自衛隊の枠は一杯だそうだ。


映画では、助けられた少年と黒人部隊、村の人々との交流を描く。
なんとも救いのない結果だけが残って、後味は悪い。
でも、なんとなく観てよかったなと思わせる映画でした。