『古事記と日本書紀』

日本史を学ぼうとすると避けて通れないのが
古事記日本書紀ですね。
青春出版社から新書で出ていましたので読んでみました。
イザナキとイザナミにはじまり、アマテラス、スサノオ、オホクニヌシ、
ヤマトタケルといったおなじみのメンバーが活躍します。
帯に「なるほど、そうだったのか」とあるのですが、
いやほんとその通りの内容です。
名前だけしか知らなかったこれらの登場人物が
生き生きと活躍する様子が目に浮かぶようです。
古事記は、前半はどこまでが史実に基づく内容なのかわからない神話の
世界になっていて、後半はかなり史実として信頼がおけるような
内容になっているとのことです。
私の印象は、前半はアクション巨編、後半は昼ドラでした。
前半はヤマタノオロチを退治したり、SFみたいな内容なんですが、
後半は男女がくっついたり離れたり、権力闘争に殺し殺されたりする
といった内容になっている。
神話の話から徐々に人間の話になっていくにつれて、
より人間的な葛藤の話になっていくんですね。
で、結局、この二つの書物は、編纂した朝廷が、
当時の天皇家の権威を高めるためにつくったのですね。
あと、古事記は国内向け、日本書紀が海外向けにつくられたものだという
ことを今回はじめて知りました。
そんなの学校で教えてくれたっけなあ。
日本人として一度はじっくり読んでみたいものだと思いますので、
興味のある人はもちろん、ない人にもぜひおススメです。