森林インストラクターになる! その1

2年後の取得を目指して、森林インストラクターという
資格試験に挑戦することを決断しました。
合格率は15%で、資格を得たからといってすぐ仕事に
つながるわけではありませんが、自分のライフワークとするためにも、
この時期に勉強しておきたいと思うようになりました。


というのも、もともと「ライターとしての専門分野の確立」が
近年の自分のテーマでした。
いつまでも人の言っていることを書いていては、
一生安く使われてしまう……という危機感があります。
自分の名前で、自分に責任をもって書き、そうすることで、
書籍をつくったときに印税が多く入る道を目指すということです。
著者と編集者との間を取り持つような仕事では、
収入はいつまでもアップしません。
できる仕事の量に限界はあっても、質に限界はありませんから、
質を上げることを将来的に考えたわけです。
そうしたとき、専門分野を確立し、
「この分野なら、あの人しか書けない」という人にならなければ
なりません。


森林インストラクターとなることで、自然や環境、動物や植物の生き方
から、地球の循環システムにいたるまで、そのメカニズムを学ぶことが
できれば、将来的にこうした知識が生かせるニーズも増えるはずです。


仕事や収入面から資格取得について述べましたが、
それは自分の生き方ともつながっていると感じています。


つまり、自分が思う「豊かな生活」が送りたいわけです。
それがどんな生活かというと、たとえば、


●その土地でとれた木材を使った家に住み、その土地でとれたもので編んだ着物を着て、その土地でとれた食べ物を食べること
 (身土不ニ、地産地消の考え方)
●適度に人と接し、適度に自然と触れ合うこと
●他人の脅威にさらされることなく、家族との時間がたくさんとれること


・・・といったことです。
いまの人々の暮らしは、上に書いた点で、非常に無理があり、
いびつでバランスを欠いた生活になっていると思います。
というのも、経済活動を優先するあまり、衣食住という基本的な
点が見えなくなっていたからだと思います。
人は、満たされたものは見えなくなるのです。
衣食住が満たされた瞬間から、あって当たり前のものになったのです。
でも、衣はともかく、食と住の点で安心を揺るがす事件がここ数年、
立て続けに起こったように、おろそかになっていた部分が
一気に噴出してしまったのです。
そうした、人間が生きていく上で最も基本的なことから
考え直したいと思っていました。


私はロハスがやりたいわけでもないし、流行のように消費されるエコに
興味はありません。環境活動家になろうとも今のところ考えていません。
いまある資本主義の中で、人が生活していくうえでどのように自然を
利用していくかということを、自分なりに考えたいのです。
いまの資本主義経済のなかでは、自然との調和がとれていないと感じます。
しかし、経済合理性と、自然環境の中で生活することとの接点が
どこかにあるはずです。(つづく)