妊婦の変化

妻が妊婦になって変わったことはいろいろある。
妊娠初期は臭いにとても敏感になり、冷蔵庫が開けられなくなった。
ひき肉など特定の食品の臭いにもひどく拒絶反応を示すようになった。
それが、妊娠後期になると、臭いには過敏でなくなった。
たまに精神的に不安定になって、思いをとめどなく吐き出すことは
あるけれども、それが夫であるぼくにとって、彼女の本心なのか、
精神的に不安定だからそうなっているのかがよくわからない。
あとで思えば、「妊婦だからなんだな」と思うことはあっても
その場ではやはりこっちも反論してしまうのだ。
ここでだいたいの夫は妻から「男なんて妊婦のことなんてわかんないのよ」
と烙印を押されるのだが、ぼくの場合はいまのところ妻がほとんど
不安定にならないので、助かっている。
自分のほうに余裕があるときは気遣うことができるのだが、
そうとばかりいかないときもあるから、そこは双方の思いやりが必要だ。
たまにお互いに思いやりがなくなっていることに気づくのだが、
そうやって気づけているうちはまだマシということだろうか。
あと、妊娠後に妻の変化で閉口したのは、
彼女の体温がいつもの平熱より高めになっていることだ。
今年の夏はとにかく暑かったから、本人もさぞ苦しかっただろう。
ぼく自身も冷房が苦手なのでどうしたものか迷ったが、やはり今夏だけは
夜だけエアコンの除湿をかけて眠った。
そうしないと眠れずに体力が落ちてしまうからだ。
申し訳ないのだが、隣で眠っていると体温を感じて暑いのだ(笑)
手を握っても、ぼくより2、3度体温が高いのではないかと感じさせる。
夜中は暑くて、握られた手を振り払ってしまう。
決して悪気があってとか、愛情がないからではない(笑)
まわりの妊婦をもつ男友達に聞いてみても、やはり同じようで
「うちもクーラーガンガンにかけてた」と言っている。
妊婦の体が赤ちゃんの体をつくろうと必死なのだ。
そう考えると、妊婦というのはそうとうなエネルギーを使う仕事なのだな
と思えてくる。大変な難事業だ。
予定日まであと1か月半となった。
自分や妻がどう変化するか、今後もたのしみだ。