大いなる休暇

カナダのある離島。そこには125人の住民しかいなかった。
かつては漁業で栄えていたものの、漁獲高は減って、
島民の多くは生活保護暮らし。
そこに工場建設の話が持ち上がる。
条件は医者がいること。そのために、候補者の医者に島民は手練手管を
つかって「島に恋をさせる」という映画です。
町長が中心となって医者を騙すための「一大プロジェクト」が
敢行される。お金を握らせたり、盗聴したりとやりたい放題です。
町長は言います。
「わしらは生活保護の金と引き換えに誇りを失っていく。
工場ができればみんながフルタイムで働ける。誇りを取り戻せるんだ」
離島ってどこでもそうだけど、外から一時期だけやってくる人たちを
除いて、ほぼすべての人が貧しい。これは洋の東西を問わない。
離島でどう生きていくか非常に難しい問題がある。
雇用を生み出すことしか、解決策はないのかと思ってしまう。
ある銀行員は、ATM並みの仕事しかしないが、
最後には自分の誇りを取り戻そうとする。
人としての尊厳を固持しようとする。そこが痛快であった。
コメディなのだが、心が温まるいい作品でした。