細木数子氏の番組は誰が見ているのか

あまり細木数子氏の番組を見ない。
言い方や態度が傲慢に見え、私の趣向に合わない。
で、周りからもよく見ているという話を聞かない。
なのに正月になると必ず特番が組まれる。
「じゃあ、誰が一体見ているんだ!?」と思っていた。
先日、帰郷し、祖母が住む老人施設に行って話をすると、
細木数子もそう言うとった」と何度も言う。
そうか、ばあちゃんが見ていたんだな。
細木氏の場合、占いよりもその歯切れのいい物言いが
受け入れられているのではないか。
「親や祖先を大切に」とか、「社会のルールを守ってこその自由」とか、
昔から大人たちが言ってきたこと、つまり道徳について語っている
ことが、視聴者にとっては心地いいのだ。
どういうわけか、そういう正論を言う人が少なくなってしまった。
けれど、本心では同じようなことを考えているから、
あそこまでズバリ言ってくれると、気持ちがいいのだろう。
うまく言葉にできないそうした大人たちの代弁者になっているのだ。
その点で同じような雰囲気があるのは、みのもんた氏だ。
彼も企業や役所の不祥事には手厳しい。
徹底して庶民の目線で批判し、不満を代弁してくれる。
見ている人たちは、胸のすく思いだ。
人気のある人を分析していくと、
世の中の流れがわかっておもしろいんです。