差別化で売る街の電気屋さん

電器メーカーに勤める友人Tが、販売実習とやらで杉並の
電気店で研修を積んだときの話を聞いた。
この電気店、いわゆる「町の電気屋さん」なのだが、ひと月に
1600万円ぐらいの売上げがあるというのだ。
どうしてそんなことができるのか。
ターゲットをエルダー層と富裕層に絞ってあるからだというのだ。
エルダー層、つまり高齢者になると、量販店に行くのがしんどい。
それなら街の電気屋さんにお願いして、家まで持ってきてもらって
設定までしてもらって、電気製品が使える状態にしてもったほうが
多少高くついても便利だということだ。
一方、富裕層になると、これも量販店で値切って高く買う必要が
ないから、商品のメリットデメリットを詳しく説明してもらうことで、
納得して購入できるということがある。
「宅のテレビは50インチがいいざぁますよ」ということなのだ。
なるほどなあと思う。
マスを相手にする量販店と、ミクロで勝負する町の電気屋さん。
その地域の特徴をうまくとらえた販売戦略だ。
ビジネスの勉強になるお話であった。