町田市に小野路という地域があり、
その周辺に小野路城というのがある。
この辺りは小野氏という豪族だか、守護代がいたらしい。
同じ地域に「小野小町が病気のために療養し、
この池の水で洗ったところ目が治った」という井戸がある。
しかも1000日もここにとどまったという。
今ではこの井戸に立札があり、小町井戸の名がついている。
う~ん、とうならざるをえない。
こんなところに小野小町が1000日も逗留していたなんて。
小野氏と小野小町を結び付けただけのように思える。
昨今、偽書の存在が明らかになることが増えている。
地域の町おこしとして、地域の魅力を発信しようというとき、
都合のよい「史料」をもってきて、紹介しているのではないか。
お役所に勤める皆さんは、安易にこうした「史料」に飛びつくことなく、
ちゃんとした専門家に助言を求めてほしいと思う。