焼く料理、煮る料理

みなさんは焼く料理、煮る料理とどっち好きだろうか?

ものによる、という声が聞こえてくる。

では肉ならどうだろうか?

食べ物に吝嗇な私は、焼く肉料理で脂がじゅわっと出てきて

皿に広がる料理を見ると、もったいないと思ってしまう。

脂はご存じのとおり、三大栄養素のひとつ、脂質だからだ。

焼く料理と煮る料理、どっちが先だったのだろうか。

おそらく、縄文時代になって器が登場するまでは

焼く料理だったのだろう。

器がないと焼けませんからね。

縄文時代以降はおそらく煮る料理になっていったはずだ。

焼く料理では、脂を受け止めることができないが、

器があれば煮ることで、脂もすべて食べられる。

アマゾン奥地の部族を取材した番組を見ると、

煮る料理もあるが、焼く料理も出てくる。

焼けるということは、脂を捨てることができる、

つまりある程度、食材が豊かだといえる。

モンゴルの遊牧民の暮らしでは、ヤギの肉は焼かずに煮る。

そのほうが脂ごと食べられるからだ。

アマゾンとモンゴルの草原では資源の豊かさが違うってことなのだろう。

モンゴルの草原では、薪が得られず、馬糞を燃料にするから

焼く料理に適さないということもあるだろう。

資源とは何か。

アマゾンとモンゴルの草原地の違いは森林のあるなしだ。

森林があることで水も得られる。

森林は生き物を育てるゆりかごなのだ。