八王子に絹の道というのがある。
日本版シルクロードである。
江戸時代後期に横浜港が開港されると、さまざまな製品が
欧米に輸出されるようになるが、生糸もその一つだった。
八王子は関東で生産された生糸の集積地であったことから、
そこから横浜港へ運ばれることになった。
(このとき横浜港で生糸を一時的に保管したのが、
いまの赤レンガ館)
そのとき使われた道が「絹の道」である。
八王子は絹を扱った歴史があるため、
市内の小学生は小学3,4年生のころに蚕を飼う。
そして遠足で富岡製糸場に行ったりする。
八王子には今も「絹の道」が残されている。
その昔の道に宿場があったのが「道了堂」である。
今は道了堂跡となっており、公園として整備されている。
ここは心霊スポットとして変に有名になっている。
というのも、どうやら稲川淳二氏がこの場所を扱った
怪談を開発したかららしい。
私は2度ほど訪れてみたが、霊気などはいっさい感じない。
武蔵野の面影を残す、静かな山道だ。
近くには「絹の道資料館」があり、往時をしのばせる
資料が展示される。
資料館に車を止めて道了堂跡まで散策するのもいいだろう。
お勧めの歴史散策である。