「だまされるほうが悪い」は一理あると私は思っている。
詐欺には2つのパターンがあって、
たとえば、「これを買わないと、あなたに不幸が起こるよ」と
マイナスイメージを植え付けるものと、
「この未公開株を買うと儲かりますよ」とプラスイメージを
植え付けるものとがある。
詐欺犯は、不安のない人のところにも不安を植え付け、
それを解消させるためと説明して何かを買わせる。
宗教が絡んでくると、人はよけい信じやすくなる。
これはまったくもって卑劣だ。
ところが、後者の場合はどうだろう。
「儲けたい、金持ちになりたい」という人の欲求に付け込んでいる。
これにだまされた人は、自分の下心から出たことで
だまされたのだから、だまされたほうが悪いと私は思う。
なぜそんなに厳しいことをいうかというと、
「だますほうが悪い」といって、危機感のない人ほど
だまされるからだ。
だますほうが悪いのだから、法律をつくれ、警察は逮捕しろと
他人に任せて自分の頭で考えないからだまされるのだ。
ねずみ講でもマルチでも、被害者の会ができると、その中でまた
「今度は大丈夫な儲け話」が広がり、また被害者が出る。
だまされる人というのは、何回も騙される。
自分の頭で考えず、悪い人は警察が逮捕してくれると思っているからだ。
政治家や官僚たちは、はっきりいって私たち国民を
ナメくさっている。
「国民は自分の頭で考えてくれないほうがラク」と彼らは考える。
「国民はバカだから守ってあげないと」と考える政治家や
官僚はまだましで、それを自覚なく、無意識にやっている
指導層がいるから困る。
彼らの耳障りのいい言葉をそのまま心地よく聞いている限り、
私たちはいつまでも愚民として扱われる。
それを止めるには、自分の頭で考え、行動するしかない。
法律や警察や専門家などに守ってもらうのではなく、
自分の命と財産は自分で守ることだ。