校庭芝生化への長い道のり8 

校庭芝生化を提案したとき、

「学校側のメリットを考えないと、やりたいだけではダメ」

と私に忠告してくれた人がいたので、考えた。

校庭芝生化をすることの、

学校側のメリットっていったいなんだろう?

いくら考えてもこれが最初に頭に浮かぶ。

「子どもが成長する」

校舎も校庭も、学校にあるものはすべて子どもの成長のために

あるといっていいだろう。

それに、「ケガが減る」も学校側のメリットになるはず。

擦り傷をした、切り傷をしたといって、保健室で手当てをする

ことが減るから、教員の手間も減らせる。

擦り傷、切り傷の治療にはお金がかかる。

どうせ金をかけるなら、治療より、芝生にかけるほうがいい。

子どもが傷むより、芝生が傷んだほうがいいのだ。

そういうと、こういう人が出てくる。

「転んで痛い思いをするから、転ばない方法を学べる」

それは「結果として学べることもある」という意味で

とらえるべきであって、学ぶためなら痛い思いをしていい

という話ではない。

防げるなら当然、痛い思いはしないほうがいいわけだから。

「転んでしまったのはしかたない。次は転ばないようにしようね」

というのが「学べる」の意味なのだから。

それに転んで痛い思いをすること「学ぶ」と、

身体は痛い思いをしないように、転ばないように、

力をセーブして走る。無意識にリミッターをかける。

芝生で転んでみ痛くないことがわかれば、

無意識にかけていたリミッターを取り外して、

才能を開花させることができる。

これは子どもの成長につながる。

「やればできるんだ」の自信になり、

自己を肯定することにもつながる。