「筒香発言」について考える

筒香選手の勇気ある発言だった。

横浜ベイスターズ筒香嘉智選手が、

外国特派員協会で記者会見を行って、

暴力、パワハラが横行するスポーツ指導者の現状に対して

警鐘を鳴らした。

指導者の頭の中がアップデートされていないとか、

新聞社が主催している甲子園大会などのトーナメントで

勝利至上主義に拍車がかかっていると辛らつだ。

いまだに長時間の練習、押し付けでやらせる練習、

体罰による強制を「ある一定の効果がある」と認める

指導者が多くてびっくりする。

はっきりいって、こういう指導者には自分の子どもは

あずけられないなと思う。

スポーツで超一流になっている選手は、

常に楽しみ、常に自分の頭で考えている。

「楽しむこと」「自分の頭で考えること」

この2つがとても重要。

前述の練習では、この2つはできない。

「楽しくやっていたんでは勝てない」とか、

「厳しくやらないと意味がない」というが、

「楽しさ」とか「厳しさ」の中身を、

指導者は考えてほしいですよ。

楽しさというのは冗談を言いあって笑うものではないし、

ましてはユルい練習をいうのでもない。

自分が成長していることが感じられて、

練習したことがゲームで発揮できることだ。

そうしてワクワクしている状態。これが楽しいということ。

そして、「大人の言うことを聞いていればいいんだ」

「怒られないようにやればいいんだ」、これが一番ユルいやり方だ。

一方で、自分で考えて自分を追い込んでいきなさい、

これがもっとも厳しいやり方だ。

これを強制でなく導いていく。それが指導者のやるべきこと。

その方法論は、いろいろと紹介されている。

ビジネスの現場では、同じ問題意識でとっくに方法論を

見出していますよ。

そういうところからぜひ学んでほしい。

スポーツをする子が減っているなら、それは少子化だけのせいでなく、

自分たちの指導法にも理由があると思って取り組んでほしい。