もといた会社にインターン生が来ていて、
企画会議に参加していた。女子大学生である。
その子は、将来、結婚する気がないのだという。
理由は、母親の役割を果たさなければいけなくなり、
自分のやりたいことが制約を受けるからだという。
最近、周りのおじさんたちはそういうのに対して、
物わかりのいいことしか言わない。
私は彼女の考え方を尊重したうえでこう言った。
「放っておくと、結婚とか子供を産むということは
したくなくなるようになるよ。
それは、『結婚や出産をするとこんなに大変だ』
という話ばかりが世の中に広がるからだ。
みんな人の苦労する様子、不幸な話が好きだから。
こんなに楽しいんだよっていう話は広がらない。
楽しいんだよっていったら、
『結婚できない、出産できない人のことを考えろ』って
炎上するからね」
結婚はいいものだということが言いにくい時代です。
夫婦ゲンカの話をしたって、「のろけ話」と受け取られる昨今。
結婚はいいものという話はどこからも聞こえてこない。
でもね。
実際、結婚はいいものですよ。
いい相手と結婚したからではない。
結婚して「いい相手」になっていったからだ。
それは相手側の努力もあるだろうし、
自分の受け取り方が進化したせいもあるだろう。
そういうことは思っていてもなかなか会話の中で出てこない。
でも、出てこないだけで結婚して幸せな人はたくさんいる。
メディアの中での話や居酒屋談義では出てこない
夫婦の様子も観察してみるといいと思う。