心のどこかで

先日、ブログに「席は譲らない」と書いたが、
こないだ、つい席を譲ってしまった。
妊婦マークをぶら下げた女性が目の前に立っていたのに
本を読んでいたために気づかず、一駅ぐらい過ぎていただろう。
女性はちょっと会釈して、素直に私が座っていた場所に座った。
ちょっと怒っているような、固い表情だった。
「もっと早く気づけよ」と思っているかのような表情だった。
なんだかモヤモヤした。
もっとはっきり「ありがとう」の言葉があってもよかったんじゃないの?
とこっちも思わずにはいられない。
まだお腹も目立たないので、つわりがあって、余裕がないのだろう。
人から感謝されるために席を譲っているわけではないのだが、
自然とそれを求めてしまう自分に気づく。
自分が席を譲ったことで、「いい人を演じられた」のだから、
それで目的達成、感謝の言葉などいらぬ
そう思ってはいるものの、心のどこかで感謝を求めている。
人の心は理屈道理にいかぬもの。
それを身をもって実感した。