長時間働くことなどたやすい

働き方改革が進んで、これまで10時間かけていたものを
8時間で終わらせ、残業するなということになっている。
若い会社員の中には、「もっと働きたいのに」と不満を述べる
人がいるそうだ。
家で仕事をしようとしてもパソコンが使えない。
どうやっても仕事ができないようになっている。
「もっと働きたい」という思いは結構だが、それを時間に求めてはダメ。
世の中は(というか政府は)、長時間労働をするなといいたいわけではなく、
効率を上げなさいといっているのだ。
でも、「効率を上げる」では抽象的で何をしたらいいかわからないから、
時短にしなさいと言っている。
時間を強制的に短くしたら、効率が上がるだろうということだ。
政府の役人言葉はこういうふうに読み解かないといけない。
キャリア官僚の中には国民人々を馬鹿の集まりと思っている人も
いるので、「わかりやすい言い方にしなきゃ」と思っているからこうなる。
もっと働いてがんばればいい。
でもその方向性は「長時間働く」ではない。
効率を上げるほうに向かって頑張る必要がある。
これまで10時間で100の仕事をしていたものが、
8時間で100にしろといっている。
その後、成長するためには120を目指せといっている。
つまり、8時間で120のものをつくらなければいけなくなる。
生産効率は1.5倍になるわけだ。
長時間労働するのはたやすい。ダラダラ仕事をすればいいからだ。
だが、効率を上げるのは難しい。
こういう難しいことに取り組んでこそ、「頑張る」が達成されるのだ。
頑張りたいならそっちに向かって頑張ろう。