「数字」が示す世代間ギャップ

ビジネスの現場ではどんどん数字で表現せよ
といわれるようになってきている。
これは何も理数系の人が幅を利かせてきたからではなくて、
アメリカからの影響があるみたいだね。
アメリカは非常に数字を重視する。
人種のるつぼだけど、数字は世界の共通語というわけだ。
価値観を共有できるものは、唯一数字しかない。
だから、数字によって語る。それがもっとも共感をえやすい。
こういうのは日本人の考えにはなかった。
日本は「あうんの呼吸」「沈黙は金」だったから。
でも、それもかわりつつある。
世代間ギャップができてきたからだ。
いまの70代と20代では育った環境がまるっきり違う。
70代の子どものころは、農家ではほとんど自給自足の生活だった。
20代の子どものころは、もうインターネットがあったんだから。
そういうギャップを埋めるのに、数字を使うしかない。
「こういうっていいよね」という感覚的なものは共有されなくなり、
「費用対効果で見ていいよね」という話をしないといけなくなった。
個人的にはそれはすごく寂しいのだけど、
嘆くのもほどほどにして、適合していかなきゃね。