新聞紙の壮大な無駄

新聞って、実際に配るよりも多い部数が販売店
輸送されてきていているって知ってましたか?
それを新聞業界以外の人たちは「押し紙」といっている。
新聞社が実際よりも発行部数を多く見せるために
そうしているのだ。
一説によると、大手新聞で25〜40%、地方紙だと50%に
なるところもあるのだそう。
配られなかった「押し紙」はそのまま古紙回収にまわされる。
そもそも新聞紙に含まれる50%は古紙だという。
逆にいえば、50%は古紙以外、つまり、パルプだ。
日本は現在、国内でパルプをまかなえず、安い海外から輸入している。
もし本当に4割とか5割が「押し紙」となって、
読者のもとに配られないのだとしたら、
それをやめれば、ほとんど古紙だけでまかなえる。
もちろん、古紙だけで新聞紙をつくるのは紙質の問題で
難しいとは思うのだが、少なくとも
「捨てるために輸入している」という現状を
いくらかまともなことにすることができるだろう。
こういう壮大な無駄をやっている新聞業界が、
よくもまあ「エコなライフスタイル」を提案する記事を書けるなと思う。
もっとも、記者は何もできない。
悪いのは経営者なんだけどね。
いったん増えてしまった部数をもとに経営しようとするからそうなる。
人口減を受け入れて、部数をダウンサイジングして、
どこか別のところで儲けるようににするしかない。
こういうのって、日本はいままでやったことないから難しいんだよね。
私は新聞が好きだし(新聞社は嫌いだが)、なくなったらとても困るので、
押し紙」があるのなら、それを認めて、ちゃんと改革してほしい。