宮崎駿とハンセン病

宮崎駿氏がハンセン病について語っている。
東村山の多摩全生園で講演した。
なんと「もののけ姫」ではハンセン病の患者を描いたというのだ。
ああ、あのシーンかと、言われてみればわかる。
宮崎氏はこれまでに何度かハンセン病について触れているが、
ことハンセン病になると、パタッと報道がなくなるね。
ハンセン病患者を差別してきた歴史は、歴史か道徳の授業で
ちゃんと教えるべきなのだけど、いまはどうなっているのかな。
私はハンセン病について、まともに知ったのは34、5歳のとき。
それまで名称だけは知っていたが、それ以外のことは何も知らなかった。
国立のハンセン病療養所である、草津の栗生楽泉園を取材で訪れた。
ある元患者を取材した。
取材をして自分の無知を知ることは常だが、
この時ほど自分の無知さ加減に腹が立ち、同時に情けなかったのは
初めてだった。
そこで元患者がどのような差別を受けてきたかを聞かされた。
患者を隔離する法律が平成の世まで生きていたんだからね。
ハンセン病という名称を聞いたすべての人類は、
どんな病気で、世界でどんなに患者が差別されてきたかを
知る必要がある。
松本清張の「砂の器」を読んだり、映画「ベン・ハー」を見てもいい。
とにかく、ハンセン病の差別の歴史から私たちが学ばなければならない
教訓は重いものがある。
いまはネットでいくらでも学べる。
子どもたちにも伝えていきたい歴史だ。