小さなレジスタンス

私がつくっている本は、自分のような庶民が読む本だ。
格差や差別、世の中の不合理、人生の不条理に対する、
抵抗(レジスタンス)である。
とかくこの世は、不合理と不条理に満ちている。
人間はある面ではとても賢くなったが、
ある面ではとても愚かになった。
格差や差別はなくならず、他人を見下し、自分を卑下し、
他者と争うことでしか、自分を確認することができない。
こういうものに対して、「もっと別の視点があるよ」「別の世界があるよ」
というヒントを提示したい。
ヒントを提示するという、小さなレジスタンスだけど、
本が売れるのが最終目標ではない。売れたってみんなすぐに忘れる。
小さな波紋を起こすことだ。
格差や差別、世の中の不合理、人生の不条理に対する抵抗を、
私は私なりのやり方でこれからもやっていきたい。