差別とは何か②

障害を単なる特徴といえるかどうかは、社会の仕組みによる。
障害は社会で生きていくのに不便だから障害になる。
障害があるのは、人のほうではなく、社会のほうなのだ。
障害のある人が社会で生きていくのに障害を感じるから
不便なのであって、障害を感じなければ不便ではなくなり、
その障害は単なる特徴になる。
「生きていくのに社会に障害を感じる人」
これが私の障害者の定義だ。
障害を取り除かなければならないのは、社会のほうだ。
人間を社会に合わせるのではなく、社会を人間に合わせる。
そういう人間尊重の精神が必要だ。
だから私は障害者という言葉を普通に使う。
障害があるのは、社会のほうだからだ。
だから、障がい者という書き方は好きではない。
それなら「障碍」のほうがまだよい。
「碍」の字は大きな石が目前にあって、通れず人が思案している
様子を文字にしたものであるらしい。
まさに社会のほうに障害があるイメージに近い。
ただし、現状では「障碍」が浸透しているとは言いがたいので、
時と場合によって「障碍」と「障害」を使い分けている。