今の出版社の雰囲気

出版社もいろいろと変わってきたようです。
昔は編集部がこれを出すんだと言えば、
それがそのまま通ったというのですが、
いまは販売部が力を持っていて、マーケティングデータをもとに
極力リスクを排除した刊行スタイルになっているようです。
なので、簡単に企画が通らなくなってきています。
もちろん、マーケティングデータで著者の過去の著作物の売れ行きが
芳しいものでなくても、社会状況などを考慮して、
売れると判断されたものは刊行できるようですが。
でも、いまは編集部が販売部に企画を通すためのプレゼンを
しないといけないようですね。
編集部の編集長クラスでも刊行の決裁権がなく、
取締役会議を通すのが大変みたいです。
こういう話はいくつかの出版社から聞いています。
こういう体制だとスピーディーな刊行はできないだろうなと
思います。でも、その一方で、昔の編集者の個人的な経験をもとに、
ともすれば直感に近い形で刊行の是非を判断するよりも、
客観的で公正だという気もしています。
時代だなあというのが正直な感想ですね。
私たちのような立場のものは、これを云々するのではなく、
この条件で結果を出すことを考えるしかありませんね。