主人公と脇役

昔の「鶴瓶 上岡パペポTV」を見ていたら、上岡氏が
こんなことを言っていた。
「戦争のことは本当は死んだ人に聞かないといけない。
戦争映画でも主人公は最後まで生き残るから、
戦争は大変だな、悲惨やな、でも生き残れるなと思ってしまう」
本当は自分は主人公じゃなく、画面に見切れながら
映画の開始5秒で無残に死んでいる兵隊が自分のはずなのに、
主人公として見てしまう。
だから、戦争は悲惨だが、自分は生き残れると思ってしまうのだと。
いや、ほんと、そのとおりだよね。
映画って、エンターテイメントだから、映画の中ぐらい、
ヒーローになって疑似体験したいもんね。
みな自分の人生の主人公を生きているんだけど、
社会の中ではほとんどが脇役だ。
でも多くの脇役で社会が成り立ってるのも事実だ。
必ずしも映画の主人公みたいな人生を送る必要はない。
いい映画は必ず、なんでもない市井の人を脇役として
ちゃんと描いているものだ。
そういう普通の人をもっとちゃんと評価する必要がある。