新聞の信頼性

新聞の信頼性が揺らいでいる。
朝日新聞が過去の「慰安婦報道」を、一部誤報と認め、
取り消したことで、各方面で大騒ぎになっている。
従軍慰安婦」においては、軍による強制はなく、
また「強制性」もなかったというのが、
さまざまな研究で明らかになっている。
慰安婦は存在したが、彼女は職業としてその仕事に従事していた
のであり、その給料は破格だったといわれている。
朝日新聞誤報は、もし作為がなかったのであれば、
それを認めて、謝罪することは意味のあることだと思う。
(作為があったかどうかはまた別の議論がある)


さて、そこで新聞の信頼性について考えてみる。
新聞の信頼性はアンケートによると70%の人が「信頼できる」
と答えている。雑誌の15%とは大違いだ。
一次情報は新聞や通信社のものであることが多い。
それはテレビがいつも新聞のネタをワイドショーで
流しているのをみればよくわかる。
でも、この一次情報は取材で得た素材を料理することで生まれる。
そのときはシェフ(記者)の手でさまざまに加工され、皿に盛られる。
このときにいろんな要素が入ってくる。
スポンサーや会社の都合だったり、自分の都合だったり。
それを暴いたつもりで得意になっているのがネット住民だ。
テレビがなくてもネットで十分という人もいるが、
そのネットの情報は一次情報が新聞や通信社からであることが多く、
また現場の人の証言ということもある。
後者の場合は、かなり独断と偏見が入っている。
これはマスコミのことをマスゴミといっているネット住民が
「情報操作」といっているのとまったく同じものだ。
情報の真偽を見定める目を持っている人にとっては
ネットは有益なメディアだが、そうでない人がネットだけの
情報を鵜呑みにすることは危険だ。
「テレビなんて」と言っている人は、新聞・テレビを
さんざん読んだり、見たりしてきたなかで、情報の真偽を見定める目を
培ってきた人で、そういう人だから言えることなのだ。
だから、私はまず新聞を読もう、とみんなに言っている。
たまに間違える新聞を読むことで、情報の真偽を見定める目を養える。
その目をもってネットの情報も読むことが大切だ。