いま注目のCLT

CLTという建築資材が注目されている。
CLTとは、合板の一種で、木目が互い違いになるように、
木材を張り合わせたもので、これまでの合板よりも格段に強度が高いという。
日本では木造建築は3階までしか作れなかったのですが、
CLTを使えば、7、8階建てもできるという。
すでにオーストリアではCLTを使ったマンションができている。
耐震性にも優れており、震度6の揺れにも十分耐えられる。
耐火性もあって、火事になりにくい。
政府もCLTを建築資材に使えるようにして、
7、8階の木造建築を建てられるように法改正しようとしている。
これが日本の建築物に利用されるようになると木材需要が
高まり、日本の山も元気になっていくことが期待される。
ただし、問題はこのCLTをつくるのに、国産材が使われるかどうかだ。
外国産の木材が安い現状では、CLTにも外国の木材が使われることが
予想される。そうなっては、日本の山は元気にならない。
原油価格がもっと高くなれば、輸送が高くつくようになり
外材の値段も上がって、日本の木材も太刀打ちできるようになるかも
しれないが、それはそれで日本全体に悪影響が大きい。
世界的に木材需要がさらに高まれば、外材の値段も上がって、
日本の木材も競争できるようになるかもしれない。
だが、現状ではCLTが普及しても国産材が使われるのは限定的だ。
やはり安価に木材を切り出せる状況にならないと、
日本の山は元気にならないのだろうか。