人間は森のもの

疲れた心と体に、はい一本。
名言サプリ 其の292


アファンの森は私たちの森ではない。
でも、私たちはアファンの森のものだ。
(CWニコル『CWニコルの生きる力』より)


CWニコル氏の講演を聴きにいったので、
著書をさっそく読んでみた。
その最後の一説がこれだ。
「アファンの森」というのは、ニコル氏が長野県につくった森のこと。
この考え方から彼はすべて出発している。
つまり、人間は大きな自然の中の一部に過ぎないということ。
自然に対してチャレンジするのではなく、
自然に対してどうやって受け入れてもらえるか
という謙虚な姿勢がベースになっている。
人間は光合成できないため、動植物を食べることで生きている。
植物は光合成で養分をつくるし、動物はその植物を食べることで
生きることを許される。
太陽の光が植物の養分に蓄えられて、人間が植物を食べ、
光合成の反対をすることでエネルギーを得る。
私たちの体が温かいのは、血流によって養分が体全体に
運ばれているからだが、その養分は元はといえば、
すべて太陽の光と熱によるものなのだ。
だから、日本のように砂防ダムをつくり、防潮堤をつくるのは、
彼にとっては自然に対するチャレンジに映る。
チャレンジとは、英語では「挑戦」よりは、
「挑戦的」により意味が近い。
敵対する相手に歯向かう感じである。
そうではなく、人間は自然の一部。だから、森は人間のもの
なのではなく、人間は森のものだということだ。
人間は本来、森の一部だったということ。
だって、かつて人間は森にいたんだものね。
とっても共感した言葉でした。