福岡に出張に行ったとき、夜ひとりで長浜ラーメンを食べに行った。
長浜ラーメンは、滋賀県長浜市とは関係なく、
博多湾のあたりのことを長浜というらしく、
その地域のご当地ラーメンなわけだ。
時間帯が早かったからなのか、若い男性客2人しかいなかった。
ノーマルなとんこつラーメンに、「肉」を100円で追加してみた。
肉は別皿で薄いチャーシューが2枚のってきた。
味は特筆すべきものは何もなく、「あれれ」と思うほどだった。
こちらの期待感が大きかったのを差し引いても、
満足にはほど遠い内容だった。
ガイドブックにも載っているような店なのになあ。
「やっぱ地方はこの程度なのか、東京はやっぱ競争が激しいからな……」
なんて、失礼な感想をもってしまうほどだった。
そのことを東京に帰って、鹿児島出身の上司に伝えてみると、
「そりゃそうだ。あんなもん、酒飲んだあとにちょっとすするものだからな」
というのである。
なるほど。長浜ラーメンの悪口言ってごめんねって思った。
確かに周囲には屋台のお店がいっぱいあるエリアだ。
ガイドブックにも最後はラーメンで締め!と書いてある。
酒のあとならちょうどよい塩加減なのかもしれぬ。
酒を飲んだあとにどうしてラーメンが食べたくなるかというと、
体が水分を要求するのに加え、酒飲みの人ほど早く酔うために
ほとんど食事をせずに飲むので、終盤になると腹にたまるものが
食べたくなるからだろう。
私が同級生たちと飲むときは、昔は最初からがっつり食べていたが、
最近はちょっと食べて、がっつり飲むように徐々になってきている。
私自身は、飲めない部類の人なので、そういう飲み方に
付き合っていると、電車に乗って家に着くころには確かに
ラーメンが食べたくなってくるのである。
ただし、ちょっとしか飲まない人にも長浜ラーメンが
美味しいかはまだわからない。
自分で実験してみるしかないが、次に福岡に行けるのは
いつのことになるのやら。