科学はいつも先をいく

疲れた心と体に、はい、1本。
名言サプリ 其の202


科学は農薬を生み出すが、それを使うなとは言ってくれない。
(映画「ジュラシック・パーク」より)


この名言を思い切り頷きたくなる話が最近多い。
たとえば、胎児の出征前診断。
技術的にできるようになったのだけど、
それをやるべきかやらざるべきかは、
自分の頭で考えないといけない。
科学技術とはそういうもので、その技術ができたら本当に人は
ハッピーになれるのかどうかなんてわからない。
いや、発明する人は「人が幸せになるため」と考えてつくるんだけど、
それを別の人が悪い形に応用しちゃったりする。
全体としてどうかより、個人の利益を過大に見積もるから、
グレーなら手を出しちゃうのが人情だよね。
自然科学はそうやって見境なく突き進むんだけど、
だからブレーキとしての人文科学があるんだよね。
そこでは社会とか倫理なんてものを持ち出して、
本当にそれを使うべきか考えるんだけど、
そうした議論が煮詰まるよりも、科学技術の進歩のほうが早い。
これは人類にとって不幸なことかもしれない。
発明したものをあえて使わないっていう英知を
人類は早くもつようにならないといけないね。