簡略化するのは、簡単にすることではない

嫌いなもの、長い会議、多い書類。
編集プロダクションでライターという生業をやっていると、
まずこういうものにはお目にかからない。
企画書はA4一枚に収まるのが基本。
エライおじさんたちは、そんなに長いものは読まない。
長い会議も集中力が続かない。そんなことをするなら、
早く切り上げて居酒屋で飲んだほうがアイデアは出ると思っている。
でも、仕事以外では長い会議と多い書類ってのはけっこうあるようだ。
何も決められない会議、意思決定の遅さというのは、
ここに原因があるんだろうな。
人間が言われたことを暗記していられるのは、3つまでだそうだ。
それはあんまりにも少ないだろうと思うけれど、
道案内されたときは、曲がり角3つまでしかムリだ。
会議を長々やっても、たくさんの書類をつくっても、
頭に残るのは3つまでだ。
本をつくるときも、基本的に3つぐらいのことしか言えないと
思っている。これを団子三兄弟といっていて、
串としてテーマが貫ければいいという考え方をする。
長い会議や書類作成にも人件費がかかっている。
簡略化するということは、それなりに頭を使う。
決して簡単にするということではないのだ。
「怠け者が楽をしたいと思うから、世の中は発展する」
というのは真理なのだ。