防げるもと防げないもの

終戦の日に思うんだけど、太平洋戦争では67もの都市、
200以上の地域が空襲されて、何百万人もの人が亡くなっている、
そういうのを考えたら、震災後を戦後と置き換えて語るのは
違うんじゃないかと。
戦争という人為の出来事と、天災とははっきり区別するべき。
国難ということだけが共通項で、あとはまるっきり違う出来事だ。
同じように焦土ととらえると、復興の在り方を間違える。
戦争は人の力でなくすことができるが、天災でなくすことができるのは
被害だけであって、地震自体、津波自体を防ぐことはできない。
ここが大きな違い。
防げるもと防げないものをきちんと区別し、防げないものについて
どのように対応するかを考えることが必要だ。
そう考えたらやっぱり「元の姿に戻す」のではなく、
震災があっても被害を出さない街づくりをすることなんだろうと思う。
それは被災しなかった地域に住む人も考えるべきことであって、
あり得ないことをあり得ることとして、想像力を働かせて想定して
おくことが必要だと思う。