強制執行の必要性

大阪市で幼い姉弟が部屋に置き去りにされ、
死亡するという事件が起きた。
同じ年頃の子どもを持つ身として胸が痛い。
どうしてこういうことが繰り返されるのか。
そのたびに保健所の不手際が指摘されるのだが、
保健所が与えられている権限の中で精一杯やった結果なのかも
しれないし、別の解決策を模索する必要はある。


一方で、高齢者の行方不明が各地で判明している。
30年も前に死亡していたことがいまになってわかったという事例が
紹介され、さまざまな自治体から同じようなケースがボロボロ出ている。
当人が死亡しているのに、家族が年金を目当てに死亡届を出さない
というケースはいままでにも想定されたケースだったのに、
30年も未確認のまま年金を支給してきたのはどういうわけか。


どちらのケースも家族に当人に会わせてくれと当局が足を運んで
いるのに拒まれている。
詳しい法律はわからないが、接見を拒まれた場合、それ以上何も
することができないのが現状なのだろうと思う。
でも、やはり公金が絡む場合は、強制的に部屋の中に踏み込む権限を
与えるべきなのかもしれないと思う。
子どもの場合は、子ども手当てがある。当局からすれば、
子ども手当てを支給しているのだから、子どもに会う権利がある」
ということができるし、親からすれば
子ども手当てを受け取っているのだから、子どもを合わせる義務がある」
ということになる。
もちろん、何も問題がなければ当局が子どもに会う必要はなく、
近隣住民からの通報があった場合にそういう処置をすればいい。
高齢者の場合は年金がある。当局からすれば、
「年金を支給しているのだから、ご老人に会う権利がある」
ということができるし、家族からすれば
「年金を受け取っているのだから、老人を会わせる義務がある」
ということになる。
もちろん、本当ならプライバシーは守られるべきで、
他人がその家人の了解なしに入り込むような事態はないほうがいい。
事件はレアケースだが、事実そうしたことが起こっている以上、
公金を盾にしての強制執行を議論すべきときかもしれない。
子どもや高齢者といった弱者を守る意味で理解は得られると思のだが・・・。