無関心な大人

夜に自宅の近くで花火大会があるというので、
徒歩2分の公園にでもいって見ようと、
午後4時ごろ長女を連れてその公園に下見に訪れた。
その公園には中学生が二人、ベンチに座ってコンビニで買い込んだものを
食べながら談笑していた。1人は茶髪だった。
あたりには買い込んだものの包装ビニールが散乱していた。
子どもとすべり台で遊んでいると、1人の子が自転車に乗った。
食べたあとの容器はそのままにしてあった。
残されたもうひとりの子が、
「おい、これはないだろう」とその子に向かっていうので、
てっきり片付けていくのだろうと思っていた。
私と長女がじっと見つめるなか、残された子も食べ残しを
そのままにして自転車で去ってしまった。
カップラーメンの容器と食べかけのおにぎり、
冷やしそばがその場に残された。
唯一その場にいた大人である私は、彼らを注意できなかった。
「持ち帰ってほしい」という願望があったかもしれないが、
それは言い訳で、そもそも私の頭の中には「注意する」という
選択肢がなかったのだと思う。
長女が、
「あれぇ、置いてっちゃったよー。なんでぇ?」
といったので、
「あれはいけないんだ。持って帰らないといけないね」
とはいったものの、注意できなかった自らのふがいなさを恥じた。
子どもがいなかったら注意したか。それも怪しい。
たぶんしなかったろう。
そのゴミを片付けることもしなかった。
要するに、見て見ぬふりをしただけだった。
そういうのを日頃、一番嫌悪していたのだけど、
私もそのへんにいる無関心な大人のひとりだった。
次に同じような場面に遭遇したとき、
問い詰めるのではなく、険悪な雰囲気にならない程度に
声をかける方法を考えておきたい。