スポーツとメディア

去年はどうしちゃったんかなあと思っていた。
中日ドラゴンズ落合監督のことである。
普通に一般紙を読んでいるぶんには、彼が何を言いたいか、
まったくよくわからないのだ。
なにしろ、記者の質問に対して
「そんなのたいしたことじゃない」とか、
「それがどうした」とか、
「何かいう試合じゃない」とか、
「こんな日もある」とか、
まったく答える気がさらさらないようなのだ。
別の情報筋によれば、意にそぐわない報道をした記者や媒体を締め出し
たりするなど、「恐怖政治」をやっているとの話もある。
いまどき時代遅れな子どもじみた手法だ。
落合博満という選手は魅力的で好きだったのに残念だった。


ところが、今季は改心したのか、まともなコメントをしている。
誰かに注意されたのか。彼を改心させられるは中日新聞のトップか、
野村克也王貞治ぐらいのものであろう。
ともかく、真人間に戻りつつあるので、ほっとしている。


それと同じようにメディア対応が悪いのが、
サッカー日本代表の岡田監督だ。
気に障る質問をすると、すぐにすねる。
子どもみたいなところがある。
面白おかしく書く一部の記者も悪いのだが、
それを「メディア」という枠でひと括りにするのはよくない。


結局、落合監督も岡田監督もメディアのうまい活用術を知らないのだ。
うまく取り込んでしまえばいいのに、逆をやっている。
チームの人気というのは、監督もいくらかその役割を担っている。
監督が嫌なやつのチームなんか誰も応援したくないのだ。
中日はともかく、日本代表の低人気ぶりの一端は
監督にあると思う。
もっと大らかに、メディアを利用するぐらいのつもりで
語ってほしいものである。
そもそも、私たちはメディアの情報をすべて鵜呑みにするほど
バカじゃない。その点は両監督にわかっていてほしいのです。