スクリブドとキンドルで出版業界は一変する

「スクリブド」で検索すると本ブログの記事が8番目に表示される
のでびっくりした。それほどまだ記事量が少ないのだろう。
しかし、2010年は間違いなく「電子書籍元年」になる。
スクリブドとは文書を有償で販売する米国のサイトのことだ。
自分が書いた小説などをアップロードして1クリック2ドルなどで
売り出せば、その8割が著者の取り分となる。
米国で話題になって、2010年には日本にも上陸するという。
米国ではすでにアマゾンが販売する「キンドル」やソニーの「リーダー」
といった、活字を読むことに特化した携帯端末が爆発的に売れている。
そうした背景があったところにスクリブドは成長している。
今年すでにキンドルは上陸した。まだ英語の文書しか読めないが、
日本語の電子書籍に対応するのは時間の問題だ。
ソニーも間違いなく再参入する。
音楽を聴く装置がヘッドホンステレオ、ポータブルCDプレイヤー、
MDプレイヤー、MP3プレイヤーに変遷していったのと
同じように、活字はいきなり紙から電子機器に移行するわけだ。
出版業界の人の中には「本は違うんだよ。本はなくならない」
という人はいまだに多いが、
「じゃあ、あんたは家でまだレコード聴いてるの?」といいたい。
時代はそのように変わっていく。
もちろん、紙の本や雑誌もなくならないとは思う。
たぶん、すみ分けされていく。
活字だけの本や新聞などはすべて電子書籍になる。
おそらく最終的には絵や写真など芸術分野しか紙の本はなくなる。
そして逆のことが起こる。
電子書籍で読んだ本のなかで、「本」として残したいものを
自分で印刷所に注文して「本」にするということが起こる。
You tubeで見たマイケル・ジャクソンの映像を見た人が、
DVDを購入するようなものだ。
保存版としていつでも手に取れる具体物として残すわけだ。
こうなると本屋も営業手法が違ってくる。
表紙だけを置いておき、買うのは携帯端末からということが起こる。
表紙だけ置くから店内に多くの本を置くことができる。
書店員はいなくなるかもしれない。


これらの変化にどう対応していくか。
コンテンツをつくっている私たちだからこそ強みを発揮できる。
自ら取材し執筆したものを200円で売る。
160円が取り分だから、5000人でも買ってくれる人がいれば、
80万円となり、ライターとして食べていける。
間違って1万人買ってくれれば160万円の収入になる。
1000円の本では買わなかった人も
200円なら買ってくれるかもしれない。
これは大きな魅力である。
「知へのアクセス」も価格破壊がそこまで来ている。