大学生がやってきた!

大学生の課外授業として講師を担当させてもらいました。
ある大学の新聞学科の学生さん5人です。
出版業界の現状と編集プロダクションの仕事、
それから自身の仕事についても経験を話しました。


最初に学生さんにどれくらい本を読むか聞くと、月に2,3冊
というのが最高で、あとは漫画ばかりでした。
いまの20代前半までの世代は、読書量は多いといわれていて、
私たちのような30前後が一番少ないといわれています。
というのも、20代前半の子たちは学校で「読書の時間」が
設けられていた世代だからです。
でも、そうはいっても新聞学科の学生さんたちでさえ、
活字よりマンガ本を多く読んでいるようでした。
そういう話をすると、だいたい「じゃああんた何冊読んでいるだ?」
といわれるのです。
まったく仕事と関係ないと思われる本は週に1冊程度でしょうか。
だから年間に50冊ぐらい。
あとは企画を立てるための本や、原稿に役立てるための資料として
60〜70冊ぐらい読んでいると思います。
で、この60〜70冊は「読んでいる」といっても、
かなり斜めに読み飛ばしています。
なので最終的にがっちり、じっくり読んでいるのは全部で
70〜80冊ぐらいだと思いますね。
いわゆる速読はしないので、それぐらいになります。
こんなのは出版業界の人間としては少ないほうで、
出版社の編集者は私の倍ぐらい本を読んでいるはずです。
(まあ、それも斜め読みを含めてですが)


話のあとは飲食店に移動して歓談となりました。
ある学生さんは就活の「ネタづくり」として、
フリーペーパー作りをしようとして断念した話だとか、
ネットオークションを利用したリサイクルショップを
つくって儲けた話などをしてくれました。
いまは「就活のネタ」なんてのをつくる必要があるのですね。
厳しいとは思いますが、就職して3年間は歯をくいしばって
勤めてみてほしいと思いますね。
いい就職先がないからといって留年したり、学ぶ目的もないのに
進学するよりは、どんなところにでも入って、一から仕事を
教えてもらうほうがよっぽど成長が早いと思います。
定期的に大学生ぐらいの若い世代と触れ合うのもなかなかよいものです。