片付けられない人

先日、「お掃除番組が好き」と書いた。
ゴミ屋敷をみんなで掃除してきれいにするやつね。
で、この間、観た番組ではどうやら普通の人でもゴミ屋敷に近い
状況になっている人が多いのだという。
これまではゴミ屋敷の住人は偏屈な人か、ちょっと変わった人だったが、
今は年齢も様々だし、職業もさまざまだという。
片付け業者がかなり儲かっているという話もある。


ゴミ屋敷の住人たちの共通点をぼくなりに読み取ってみると、
「人間関係の希薄さ」ではないかと思う。
特に誰ともつながりを持てない孤独感が強い人が多いのではないかな。
コミュ二ティが崩壊して、誰も部屋を訪問してこないし、それゆえ
「こんなことになってしまって恥ずかしい」という感覚さえも
失ってしまっているのではないか。
ゴミ屋敷は、素人判断だけど、
眠るだめだけに部屋に帰ってくるため生活が破綻している「多忙型」と、
人間関係が破綻し、生きる気力をなくした「孤独型」とに
分けられる気がする。
若いサラリーマンに多い「多忙型」なんかだと、恋人ができたりすると
あっさり改善されると思うけれど、「孤独型」は根が深いと思う。
「自分は役に立たない人間」と錯覚している人に、
生活を成り立たせようとするのはかなり困難だ。
裏を返せば、「自分は役に立たない人間」と思わせてしまう背景には、
社会のあり方があると思う。
もっと普通に、「生きているだけでいいんだ」というふうに
思える社会が、逆に孤独を生まない社会であるように思えてならない。