情報化の次にくるもの

楽天の野村監督が著書で次のような意味のことを書いている。


野球は社会の変化を反映する。
社会が根性、管理と変化し、今は情報化となっているように、
野球界も根性野球、管理野球、情報野球と変化してきた


これには私も世の中を見通す目に感服しましたよ。
だからIT化ってうるさいわけね。
仕事の多くが分業されて、極端に狭い分野だけで先鋭化している。
その道のスペシャリストになることが要求されている。
というのも、昔みたいにどんぶり勘定でやっていけた時代はとうに
終わって、今は効率的な経営をすることでしか、日本人の高給を
維持できないようになっているからだ。
大企業になるほどそうなっていて、仕事のある一部分しか見えないまま
毎日を送っている。さぞ大変なのだろうなと思う。


一方で、私たちのような出版業界は基本的に内需産業であり、
一つひとつの事業体は極めて小さい。
出版社なんて1000人ぐらいが最大である。
そうなってくると、1人ひとりはスペシャリストというよりも
なんでもできる「なんでも屋」になる必要がある。
共通なのは活字を扱うというだけで、扱うジャンルはさまざま。
今日、政治家と会ったら、明日にはスポーツ選手に会う。
そういう状況の中で、活字は言語の壁があるので、「内需がベース」からは
抜け出せない。すると、事業体として大きなものを目指すよりは、
「山椒は小粒でぴりりと辛い」を目指すことになる。
このことと情報化の次にくる流れの接点を見出すことが、
ライターや編集者として生き残る術になってくる。


とまあ、最近はそういうことをよく考える。
時代は変わっている。合わせてマイナーチェンジしていかなくてはね。