とてつもない選挙結果

予想されていたこととはいえ、総選挙の結果に驚かない人は
いなかったのではないでしょうか。
民主党が308議席、自民が119議席ということで、
民主の圧倒的勝利になりました。
解散が決まった時点では、民主が単独過半数に届くかどうか
という状況が、あれよあれよという間に300議席超えになりました。
事実上の民主、自民の一騎打ちの小選挙区が増えたことや、
連日、「政権交代」の四文字がメディアで踊ったことによって、
あたかも「政権交代」が既成事実化したような印象を受け、
この四文字熟語が「明るい未来」を象徴的に示す言葉のような
錯覚に陥った、集団熱病のような状況さえ感じます。
4年前のいわゆる「郵政選挙」のときとまったく裏返しの結果が
出たということについて、知識人はまたしたり顔で
「日本人は流されやすい人種」といったりする人もいます。
私はそれよりも、ここ10年ぐらいの日本人の閉塞感の裏返しだと
感じます。みんなかなり政治に対する不満が強い。
それよりもっと生活の不安が大きいと思うのです。
4年前の総選挙の前に行われた参院選では、民主党が善戦し、
今回の総選挙の前に行われた参院選でも民主党が勝っている。
ということは、4年前の時点で「自民党にNO」の結果が出ていたの
ですが、「郵政選挙」と小泉元総理の「自民党をぶっ壊す」の言葉に
みんな期待したわけですよね。
だから、もう5年ぐらい前にはもう結果が出ていた。
さて、今後民主党政権になるわけだが、政権が交代しても政治が
生活の面倒を観てくれるわけではない。
自分の生活は自分で確保しつつ、何度もいうようだが、
自分が社会に何ができるかという視点を忘れないようにしたい。