体を使う職業とか、ある程度心身の若さが必要とされる仕事がある。
ライターという生業もそういうところがあって、
50代、60代になると、なかなか新しい発想ができなくなる
らしいことを物の本で読んだ。
書くスピードも絶対に若いころより遅くなるだろう。
体力が必要な職業も若いころのほうが稼げる。
その後、収入の伸びは鈍化し、やがて若いものより稼げなくなる。
そうなる前に、マネジメントのほうをやれば収入は伸びる。
「置屋のやり手ババア」のように、現役を引退したら若いものの
マネジメントをするのだ。
自分は第一線の現場から身を引き、自分がやってきた成功ノウハウを
若手に授け、スケジュール管理からプロ論を説いて学ばせ、
いっぱしの稼げる人材をつくる。
重要なのは、こういう種類の職業になったときにマネジメントを
考えるのではなく、若いころからマネジメントを考えておくことだ。
若いときは、ついついいつまでも自分が現場でやっていけると考える。
ところが、体が動かなくなり、考え方が硬直し、瞬発力がなくなり、
仕事がこなくなってから気づく。それでは遅い。
体を使ったり、特殊な技能を用いる仕事でない場合は、
若くしてマネジメントに係るようになる。
それがサラリーマンである。だからサラリーマンは55歳ぐらいまで
普通は右肩上がりで給料が上がって行く。
そこから上げようと思えば、もうひとつ高度な人材管理をして、
自分のチーム(部署)がいい成績を挙げられるように
ならなければならない。
マネジメントをするのと同時に独立していった人たちをたばね、
仕事の幅を広げることも大事だ。
私も自分が年をとったときのことをいまから考えている。
マネジメントをするか、誰かに手伝ってもらうか
自分のパフォーマンスが落ちてくるときにどう振る舞うか、
こういうこともいまから考えておく必要がある。