過程を楽しむ

仕事でトラブルがあっても、家には持ち帰らないつもりでいる。
でも、自分でも暗い雰囲気を持ち帰ってしまうときもある。
トラブル慣れしてないから(慣れるまでトラブル続きだとそれはそれで
問題だけど)たまに軽くあたふたしてしまうこともある。
けど、それを周囲に悟られまいと平静を装う。


「あ、おれ、装ってる」


と思って、心の中で苦笑する。
まあ、トラブルの99%は誰かが過去に経験したのと同じ類の
ものだし、命までとられはしないから、たいした問題ではない。
良いときも悪いときも、長い人生で見れば、それは一瞬のことで、
すぐに過ぎ去ってしまうことをこれまでの人生で学んだ。
良いときを山の頂上、悪いとき谷の底として見れば、
着実に頂上の標高は高くなっていき、
谷の底は浅くなっている。
歩いている限り、頂上も谷も決してなくなりはしない。
誰でも、頂上に向かっていく上り坂は楽しめるが、
谷に下りていく下り坂は楽しめない。
でも、下り坂さえも楽しむことができれば、
人生のほとんどを楽しみ尽くすことができると思うのだ。
良いも悪いも結果は一瞬のことで、過程のほうがずっと長いからだ。
そんな達人の境地に至るには、
もっともっとへこたれるまで仕事をすることが必要だ。