外のものはよく見える

うちの細君はネットで見ず知らずの人ともコミュニケーションが
とれるSNSというサイトを通じて、ママさん友だちの和を広げている。
彼女が主催するコミュニティには100人弱の人が登録していて、
「オフ会」と称して、現実に会ってママさん情報を調達している。
ママさんは地域で孤立すると、育児ノイローゼになったりするので、
そういう息抜きの場があることはとても重要だと思っている。
そんな会で、夫である私のことについても話すようで、
「旦那さんがいい人でいいな。それに比べてうちの旦那は・・・」
と言われるそうだ。
そういうのを聞いても私はあまり喜ばない。
誰しも「人んちのものはよく見える」からだ。
「夫婦の仲は絶対に外からはわからない」と常日頃思っている。
「あんなに仲がよかったのに」という二人が別れたりするし、
電話口で奥さんに邪険な口をきく旦那さんは、
実際家ではやさしかったりする。
夫婦の仲のことは外には絶対にありのままを話さないものだ。
というより、ありのままを話せないのだ。
どっちかの捉え方に偏っているからだ。
「いい夫」の側面しか外に話さないうちの細君がその証拠である。
逆に夫の悪口ばかりいう奥さんも、実は精神的に旦那さんに
頼り切っていたりすることがある。
そういうことを知っておくと、気軽なことをいう気にならなくなる。
安易なアドバイスもできなくなる。
ともかく、どんな人間関係においてもそうだが、
相手の「いい話」には素直に共感し、
「悪い話」には「そうなんだあ」ぐらいにしておいて、
一緒になって悪口を言わないのが鉄則である。