想像する力

子どものことを話題にブログの記事を書いていると、たまに
「こういうことを書いて、ひんしゅくものかなあ」と思う。
たまに「子どもの成長自慢」のような受け取り方をする人も
いるからだ。
同じように子どもがいる人ならいいが、いない人には
わかってもらえない話を書いているかもしれない。
妻の友人がこんなことを言っていた。
「甥っ子の食事を見ていて、『もっときれいに食べられないものか』
と思っていたけど、自分が子どもをもってみると、それが
当たり前だと思うようになった」と。
私もその口で、自分の子だともっとやれ、と思う。
自分で子どもをもってみることで、やっとわかることがある。
それは妊娠中も同じことで、
「世の中にはこんなに妊婦っているんだね」と、自分が妊婦に
なってはじめて気づいた人もいる。
つまり、自分がそういう立場になってみないと見えないものが
あるのだということに気づかされるわけだ。
実際、私もそうだった。


自分が実際に経験したことを第一次経験といい、
他人が経験したことを聞いたり、読んだりすることを第二次経験という。
第一次経験と第二次経験の間にはギャップがある。
そのギャップを埋めるのが想像力である。
たとえば、「子どもの成長自慢」をしきりにしてくる親がいたとする。
本人はそんなつもりはないのだが、どうも耳障りだ。
そういうときは、「何か自慢したくなる背景があるのかもしれない」と
想像してみることが必要だ。
これは他人の言葉で傷ついたときにも使える。
「どうしてあの人はあんなことをいうのかな」というときに、
「あの人があんなことを言った背景」を想像してみる。
すると、広い心で許しあえる。取るに足りないことだと思えるのだ。


「こういうことを書いたらどう思われるか」
「あんなことをいうのはどうしてかな」
と想像力を働かしてみることで、
気持ちよく進む人間関係は多いのではないだろうか。