接待タクシーに思う つづき

素早く幕引きしたかったため、あっさりと接待タクシー利用者の
数を公表した各省庁だけど、目論見は外れたようだ。
言っておくが、私はタクシーを使うなといっているのではないし、
ビールやおつまみ程度のことは、問題ではないと思っている。
深夜まで業務が続くこともあろうし、出されたビールを断るのも
なかなかできまい。そんなのはどうでもいい。
問題は、時代錯誤のタクシーチケットをまだ使っている点である。
あるキャリア官僚は、銀座のホステスにチケットをばら撒いて
いたという。チケットを出しておきながら、領収書をもらった人もいる。
前者は背信に近いものがあるし、後者は立派な業務上横領である。
こういうことは、「実態を把握して注意します」レベルではなく、
犯罪としてちゃんと取り締まってほしい。
そもそもバブル期を経験している人は、「タクシーを使う」ということに
抵抗がない。簡単に使う。歩いていける距離でも使う。
その後、不景気になって経費が削られて簡単に使えなくなっても
昔の感覚を捨てきれず、いまだに簡単にタクシーを使う人は多い。
官僚たちもそういう人が多かったのではないか。
公金を扱う人の感覚がそんなことでは困る。
感覚というのはおそろしいものである。
時代についていかないと、自分だけ昔の感覚をひきずり、
気づいたらまわりには誰もいなかったということになり、
罪を犯してしまう。
流行の歌は知らなくても、時代にはついていかないとね。