最初から愛情なんてない

市が開催するパパママ学級というヤツに参加したとき会った
パパさん友だちと飲みに行って気づいたことがある。


自分の子どもに愛情が湧くかというとき、
たぶん最初は愛情をあまり感じられなかったと思う。
何か急に荷物を背負わされたような気持ちだったと思う。
でもそれは実感が湧かなくて当たり前だし、
愛情が湧かなくて当たり前だと思う。
ところが、今は戸惑いながらもオムツを交換したり、
風呂に入れてやるといったことをしていくなかで、
自然と愛情のようなものが自分の中におぼろげながら
できあがっていっていると思う。
子どもへの愛情が生まれながらにして親に備わっているなんて
そんなものはウソだと思う。
はじめからあるものではなく、子どもと関わっていくなかで、
やっとのことでできるものなのではないかと思う。
この点ではたぶん母親も同じだと思う。
自分の子がかわいいと思えなくても、やりたくなくても育児を
しなければならない。そういうなかで、自分のことだけではなく、
自分の以外の人間に感心が向くようになるのだと思う。
母性本能などというが、実は母性などというものは、
生まれつき備わっているものではなくて、やっぱり
「やりたくなくてもやっていくなかで備わるもの」だと思う。
それが備わるまでの時間は、10か月と10日間一緒に過ごしていた
母親のほうが短いのは当然のことで、そんなことを父親が母親と
競っても意味はない。
「愛情があるからできる」のではなくて、
「やるから愛情ができる」
のだと思う。


そんなことに気づいたのでした。