接待タクシーに思う

普段、ちまたで話題になっていることを書くことは
避けようとしている。
でも、官僚たちの「接待タクシー」には開いた口がふさがらないので、
口をふさぐために一言書かせていただきます。


今回はビールやおつまみが接待に当たるかということが問題に
なっているが、問題はそんなもんじゃない。
よく知る人の話では、夜遅くなったら食事をしたり、飲みに出かけて
また庁舎に戻って、終電がなくなる時刻まで過ごし、タクシーで帰る
というではないか。
しかもひどい人になると、年間150回もタクシーを使っている。
ほぼ毎日である。
そういうことで、庶民が納得する政策をつくれるのか。
満員電車に乗って、どんなに大変な思いをして生きているかを
知ることが官僚にとって必要なのではないか。
タクシーのお得意さんになると、名刺を渡され、ご指名になったりする。
そうなると、値段の高い領収書をもらったりするようになる。
昔はそういうことをして私腹を肥やした人がたくさんいた。
官僚にもそういう人がいるんじゃやないかと邪推してみたくもなる。


私は大手出版社の仕事をさせていただいているが、大手出版社でさえ、
10年近く前にタクシーチケットは廃止された。
廃止される直前、毎日のようにタクシーで帰っていたことがあった。
私がまだ社会人1年目のころのことである。
ああいうことが続いたら、ろくな社会人にならなかったろうと思う。
サラリーマンに読んでもらう本を書くのに、満員電車に乗らずに、
彼らの気持ちがわかるわけがないからだ。
いまはほとんどタクシーに乗らない。


いつも批判される官僚をかわいそうだと思ってみていたが、
そういう気持ちは今回で一気に消し飛んだ。
感覚のマヒした官僚は、即刻辞めていただきたい。