日本人であるということ

知人がテレビに出たというので、DVDを借りて見た。
彼は北朝鮮から中国へ逃れた元在日朝鮮人を、
日本へ送還するため中国で彼らを助けていた。
中国から第三国(タイなど)を経て、日本に送るためである。
しかし、翌日第三国に出国しようとするとき、中国当局に見つかり、
脱北者は強制送還。彼は中国に禁固刑となった。
彼は20代のとき、世界各国を旅した。
そこで、「日本人だから生きて帰れた」ということを何度も経験した。
そして、「国籍とは何か、国境とは何か、国家とは何か」を
考えるようになったという。
そんな経験が脱北者を援助するというモチベーションになった。
私たちの生活のなかでは、日本人であることを実感することはあまりない。
しかし、外に出た人たちはそれを如実に実感する。
海外で日本人が事故や事件に巻き込まれると、外交問題に発展する。
そういうのをわかって、日本人は大事にされるのかもしれない。
当たり前にあるものが、当たり前でない人もいる。
私たちはたまにそのことに気づく。
気づいても行動する人はわずかだ。
自分も彼のように行動する人でありたいと強く思った。