用心棒

またも黒澤明監督の映画なのです。
桑畑三十郎という風来坊がある町にやってきて、
二軒の賭博場の主導権争いが行われているところに割って入る。
どちらの賭博場の用心棒になるか天秤にかけて
自分を高く売ろうとする三十郎だったが、
本当の動機は別のところにあった。
この三十郎、とにかくべらぼうに強い。
銃をもっているやつにも勝っちゃう。
さらに頭もよくてやくざたちに頭脳戦でも対等以上に渡り合う。
すごいヒーローなわけなのだが、剣の腕がやっぱり印象的。
殺陣のシーンでは、
水戸黄門のようなアップでの迫力のある映像、
スバッ、グサッという効果音、
そういうものが一切ないのです。
遠巻きの画で、大げさな効果音がないところが、
逆に殺伐としていてリアリスティックな雰囲気を醸し出していた。
すごく斬新にみえたのは、大げさで、わかりやすいリアクションに
なれてしまったからでしょうね。
今後も順次、黒澤映画を観ることにします。